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2023年04月06日
贈与税の基礎控除はいくら?
1年あたり贈与税の基礎控除は110万円である、と誰もが承知のことかと思います。
基礎控除の金額はどのように規定されているか
国税庁HPでは、贈与税がかかるケースについて下記の通り記載されています。
『贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。したがって、1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません(この場合、贈与税の申告は不要です。)』
贈与税は相続税法という法律で定められていますが、実は110万円という記載はされておらず下記の通り60万円と規定されています。
相続税法第21条の5
⇒ 贈与税については、課税価格から六十万円を控除する。
では、60万円ではないのかということになりますが、別途、「租税特別措置法」という特別な法律があり、当該法律が優先されているの現状です。
租税特別措置法第70条の2の4
⇒ 平成十三年一月一日以後に贈与により財産を取得した者に係る贈与税については、相続税法第二
十一条の五の規定にかかわらず、課税価格から百十万円を控除する。
平成13年からだったんですね。
基礎控除の廃止検討が過日令和4年税制改正で行われましたが、実際廃止には至りませんでした。
今後見直しがあった場合、租税特別措置法が改正されると考えられ、基礎控除は相続税法に規定されている60万円が上限になるかもしれませんね。